Trinityのご紹介

~設計書の作成を軸に特徴をご紹介します。~

Trinityのご紹介

~設計書の作成を軸に特徴をご紹介~

本来ソフトウェアの作成や変更を行った場合、開発者には設計書を整備する義務が発生します。しかし現実には開発するのが精いっぱいで設計書の整備まで手が回らず、そのことが悩みのタネになっている開発者も多いのではないでしょうか?

Trinity」を導入すれば、既存のメンバーソースを元に設計書を作成するだけでなく、スケジューラなどを使って日々の更新まで自動化できます。開発者は今までと変わらず開発を行うだけで、悩みのタネだった設計書の整備まで手間なく行うことができます。

特徴
設計書の自動作成
「Trinity」はIBM iで開発されたソフトウェア資産(メンバーソース)から設計書を自動作成するソフトウェアです。実際に動いているメンバーソースを元に設計書を生成するため内容が正確です。

Trinityで作成できる設計書の種類は30種類ほどあり、更に設計書の種類によっては複数の形式を用意しているものもあります。自動作成の対象となるメンバーはRPGソース(ILE含む)、CLソース、ファイル/画面/帳票DDSソースと多岐に渡っています。自動作成された設計書はIBM i上のライブラリ/ファイル構造を意識した形で閲覧できるため違和感を感じることがありません。もちろんIBM i上の複数ライブラリ/ファイルをまとめて自動作成の対象にすることもできます。自動作成は全て一括で行うこともできますし、IBM i上の特定メンバーソースを選択して行うこともできます。なお画面でIBM iからPCに側に転送したメンバーソースを閲覧することができますので、内容を確認しながら自動作成の対象となるメンバーソースを選択することもできます。

自動作成の時に警告やエラーが出た場合に備えて専用の分析画面も用意されています。分析画面では警告の表示されたメンバーソースの内容を確認しながら原因を究明することができます。

特徴
設計書の閲覧
「Trinity」で作成された設計書は、閲覧/編集用プログラムである「グループ設計」で操作を行います。

グループ設計ではTreeView(ウィンドウズのフォルダ表示風インターフェイス)を使用して閲覧を行います。もちろん設計書の閲覧はIBM i上のライブラリ/ファイル構造を意識した形で行えますので違和感なく閲覧できます。またアルファベットキーを押すことで、そのアルファベットから始まるメンバーに移動できますので、目的のメンバーに素早く辿り着く事ができます。

グループ設計では設計書の閲覧にも一工夫があります。メンバーを選択して閲覧を行った場合、そのメンバーに関連する設計書、例えばRPGソースならプログラム仕様書、セグメント構成図、処理フローなどの設計書をまとめて表示することができます。特定の設計書だけを閲覧したい場合にはその設計書だけを選択して閲覧すればOK。印刷については閲覧中に必要な範囲を印刷することもできますし、閲覧を省いて印刷結果だけを手にすることもできます。

Trinityで自動作成された設計書は複数ユーザーで共有することができます。定期的にTrinityで設計書の自動作成を行えば、ユーザーは常に最新の設計書を閲覧できるため、稼動中のシステムとメンバーソースとの間の不整合に悩まされる心配がなくなります。

特徴
設計書の編集
「Trinity」で作成された設計書は当然のことながら変更を行うことができます。

例えば見出しの内容を変更したり、ファイルの項目毎に説明を追加したり、プログラム仕様書の処理概要を変更する、などを行うことができます。変更した内容は保管することができますので、次回からは変更した内容での閲覧/印刷を行うことができます。

既存の設計書を複製して新しい設計書を作ることもできます。例えばプログラムの改定などを行う場合、既存の設計書をコピーしてから改定内容を修正することで簡単に改訂版の設計書を作成することができます。他にも画面レイアウトやプリントレイアウトで定義されたレコードの組み合わせを変更するための専用画面も用意されています。多くの場合、画面DDSや帳票DDSには複数のレコードが記述されており、 実際のプログラミングではそれらを組み合わせて表示を行っていますが、Trinityではこの組み合わせをユーザーが自由に行うことができるようになっています。

こうして変更した内容の一部については「救済機能」を有効にすることで再作成を行っても変更内容が保持されるようになります。例えば画面レイアウトやプリントレイアウトの組み合わせ、ファイルDDSのフィールドに付加した説明、プログラム仕様書の概要説明など、ユーザーが手入力で変更を行った結果を残したまま再作成を行うことができます。

※設計書の種類や情報の内容によって変更内容が救済されない場合があります。

特徴
ファイル転送
「Trinity」ではIBM iに保管されている大量のメンバーソースを簡単な操作で一括転送できるツールを用意しています。

「ファイル転送」はIBM i上で作成された「メンバーリスト」を元にメンバーソースの転送を行うツールです。転送を行うメンバーソースが大量に存在する場合でも簡単な操作で一括転送を行うことができるようになっています。もちろん任意のメンバーソースを転送したり、最新のメンバーソースだけを自動抽出して転送を行うことも可能です。

転送されたメンバーソースはメンバーリストの内容を元にIBM iのライブラリ/ファイル構造を模して配置されますので、目的のメンバーソースを探す時もWindowsのエクスプローラなどを使って簡単に探し出すことができます。

転送方式にはFTP転送を採用しています。1ファイルを約0.8秒程度という短い時間で転送できるため大量のメンバーソースの転送も短時間で完了させることができます。またFTPサーバーを起動できない環境や多言語対応の進んだ環境への対応としてPCOM(パーソナルコミュニケーションズ)やCA(クライアントアクセス)を利用した転送方式も用意してありますので、PCOMやCAに付属の転送ツールだけでは困難だったIBM iからの大量メンバーソースの一括転送を容易に行うことができます。

更にFTP経由でコマンドの実行が行える環境ならTrinityからメンバーリストの作成を行うこともできますので、ファイル転送から設計書の閲覧までの流れをTrinityだけで完結させることができます。

特徴
スケジューラ
「Trinity」にはメンバーソースの転送や設計書の作成を自動化するツールが用意されていますので日々の更新作業に煩わされる心配がありません。

言語翻訳スケジューラ」は、メンバーソースの転送や設計書の作成に関する設定をあらかじめ登録しておくことで、ユーザーに代わって決められ日時に一連の作業を行ってくれるツールです。例えば「毎日、最新のメンバーソースを転送して設計書の自動作成を行う」ようスケジュールを行っておくと、ユーザーは設計書の作成作業に煩わされること無く、いつでも最新の設計書を閲覧する事ができます。更にこうしたスケジュールは複数登録できますので、例えば「通常は差分のみ設計書の作成を行っておいて、毎月25日だけ全ての設計書を再作成する」といったことも行えるようになっています。

言語翻訳スケジューラ」では実行された処理ごとにログが保管されます。これによりスケジュールどおり設計書が作成されているか確認を行ったり、問題が発生した場合の原因究明を行うことができます。

特徴
COBOL設計書の作成
開発現場によってはIBM iを使ってCOBOLの開発を行っているところもあるでしょう。そのようなユーザーのために、COBOLで開発したソフトウェア資産から設計書を自動作成する機能をオプションとして用意してあります。

「COBOL翻訳」が導入されると、通常サポートのRPGやCLソースに加えてCOBOLソースやCOPY句から設計書を自動作成できるようになります。COBOLソースに関してはプログラム仕様書、セグメント構成図、処理フロー、プログラム関連図の作成を行うことができます。またCOPY句についてはファイルレイアウトや項目一覧を作成することができます。プログラム関連図については本来のRPG/CLにCOBOLが加わった形で作成されますので、COBOLのソフトウェア資産がある開発現場では、より正確な設計書を作成することができます。もちろん管理資料についてもCOBOL専用の設計書が用意されています。

カスタマイズ設定についてもCOBOL専用のものを多数用意してあります。ソースの開始位置のような全体に関わる設定から、処理フローで出力される図形の設定といった細かい設定まで、ユーザーの要望に合わせた様々なカスタマイズが行えるようになっています。

※COBOL翻訳はオプション機能の為、別途ライセンスが必要になります。

特徴
柔軟なカスタマイズ
Trinityは設計書の自動作成について豊富なカスタマイズ機能も提供します。

例えば特定のプログラムに関連するファイルや画面の設計書のまとめ方をカスタマイズできます。この設定を変更すると関連した設計書をひとつにまとめて閲覧することができるようになりますので、関連した設計書の閲覧を効率よく行うことができます。

また設計書毎の専用設定も数多く用意されています。セグメント構成図やプログラム仕様書で使用される図形の種類、フローチャートの出力方法、設計書毎のキーワード設定などをカスタマイズすることができます。

ソースの存在しないファイル、例えばコピーで作成されたファイルや、OVERDBFなどの機能を使用して一時的に作成されたファイルについても設定を行うことで対応できます。COPYやOVERDBFなどで作成されたファイルについては、CL命令を登録することで自動的にメンバーソースとの関連付けを行うことができます。またコピー元のメンバーソースを直接関連付けて対応を行うこともできるようになっています。

更に設計書の作成方法についてもカスタマイズできます。設計書の作成有無はもちろんのこと、それぞれの設計書のまとめ方、例えば設計書をメンバーソースに毎にまとめるか、それとも設計書単位にまとめるか、などの設定を行うこともできます。

特徴
辞書 - DB化されたシステム情報 辞書 - DB化されたシステム情報
「辞書」とは、メンバーソース毎の様々な情報が保管されたデータベースのことです。

例えばメンバーソース毎の日本語名称や作成日時、種別といった情報から物理ファイルで定義されているフィールド情報、プログラム内で使用されているサブプログラムの一覧、論理ファイルで参照されている物理ファイルの一覧など、様々な情報が辞書には保管されています。

辞書は主に設計書を自動作成する時に活用されます。例えばプログラム関連図は辞書を使って下層プログラムの一覧を再起的に呼び出すことで作成されます。また論理ファイルのファイル項目一覧は辞書を使って参照元となる物理ファイルを特定し、その物理ファイルで定義されたフィールドの一覧を取得することで作成を行っています。

このように辞書は設計書を作成するための基礎情報として活用されています。