アップデート情報

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Ver.10.00の新機能(2021/04/09)
今回のバージョンアップのトピックスについて解説します。

1.「ソース検索辞書」の検索で利用できる「条件式」の追加

現状では「簡易問い合わせサーバー」のサンプルサイトと「テキストビューア」で利用できる機能になりますが、ソース検索辞書を使用した検索では単純なキーワードだけでなく、条件式を利用できるようになりました。

条件式の基本的なフォーマットは以下の通りです。

  式 '比較値'

式の範囲を明確にするためにカッコ「()」の使用を推奨します。

式は以下のキーワードを自由に組み合わせて記述します。

NOT演算の否定
LIKE比較値を含む値の比較(部分一致)
=比較値と同じ値の比較(完全一致)
EQ同上
開始:終了範囲指定。開始のみの指定でもかまいません。区切りは「:」と「,」が使用できます。なお漢字も1文字としてカウントされますのでご注意下さい。
AND式の結合(AND)
OR式の結合(OR)
条件式のサンプルは以下の通りです。

(LIKE 'TRZ')「TRZ」を含むコードを検索
(6 = 'C')6桁目が「C」の行を検索
(6 = 'C') and (7 = '*')6桁目が「C」で7桁目が「*」の行を検索


2.「簡易問い合わせサーバー」のサンプルサイトの機能強化

「ソース検索」のキーワードとして条件式が使用できるようになりました。

範囲指定も使用できますが漢字も1文字としてカウントされますので注意が必要です。

また一部のテーブル表示にはツールバーが追加されて新たに5つの機能が利用できるようになりました。

選択機能チェックボックスをクリックすることで行の選択/解除が行えます。ツールバーから一括選択/解除が行えます。
検索テーブルに対して文字列検索が行えます。検索に合致した行は選択されます。
表示範囲の変更表示される行を選択行や未選択行だけに絞り込んで表示できます。なお前記の一括選択/解除や検索は表示された行に対してのみ機能します。
改ページ機能テーブルの表示行数を指定できます。ページ切り替えや指定行への移動が行えます。
ダウンロード表の内容をダウンロードできます。なおダウンロードされる項目は表示中の項目に依存します。

機能が追加されたのは以下の画面のテーブルです。

ソース検索 更新履歴 設計書検索 
設計書表示の「参照先一覧」 オブジェクト検索 テーブル閲覧 
各画面の「管理資料の閲覧画面」 

3.「Excel設計書の作成」の機能強化

新たに「メンバーソースへのリンク」機能が追加されました。

設計書の形式を「OOXML形式」で作成した場合、関連資料にメンバーソースへのリンクを含められるようになりました。これにより設計書からソースを呼び出して参照することができるようになりました。

また「追加情報の資料化」機能も追加されました。

これはプログラム仕様書の処理概要などを個別のシートとして作成できる機能です。

もし次回以降に更新されたExcel設計書のプログラム仕様書で、この機能を反映させたい場合には「環境の移行」を行う時に「パラメータの更新」にチェックを行って下さい。


4.「ソース検索」の機能強化

新たな検索の種類として「設計書フォルダ」が追加されました。

この検索では設計書の作成対象になったメンバーソースに絞り込んで検索を行うことができます。なおこの検索ではメンバーソースの種別も選択できますので、CLやRPGなど特定の種類のメンバーソースだけに絞り込んだ検索を行うことができます。

また「設計書フォルダ」で検索を行う場合には「ソース検索辞書」を使用することもできます。この機能を使用すると従来よりも高速に検索が行えます。一応範囲指定も使えますが、漢字が1文字としてカウントされる点が通常の検索と異なるので注意が必要です。


5.「テキストビューア」の機能強化

新たに「ソース検索辞書」タブが追加されました。このタブでは言語翻訳で作成したソース検索辞書を使用して検索を行うことができます。また任意のフォルダについてソース検索辞書を作成して検索を行うこともできます。


6.ファイル処理の見直し

従来のバージョンで発生していたファイルの読み書きに起因する処理の中断を大幅に軽減するよう修正を行いました。

これらの問題はOSに導入された監視プログラムやアンチウイルスソフトなどがTrinityの作成したファイルを一時的にロックしてしまうために発生していたものですが、今回のバージョンではファイルの読み書きに関する処理を見直すことで、これらの問題を大幅に軽減しました。

主な対策として問題の発生しやすい箇所でミリ秒単位の待機を挟んだリトライが行われるようになりました。これによりプログラムがファイルを必要としていることをシステムに伝えると共に、占有されたファイルの解放を待つことでスムーズに処理を継続することができます。

加えてファイルの読み書きに失敗した場合でも、ログなどに記録を残すことで極力作業を継続するように処理が改善されました。